機能性表示食品ってどんなもの?どういうメリットとデメリットがある?

機能性表示食品という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのようなものであるかが分からない人もいるのではないでしょうか。また機能性表示食品を選ぶことのメリットやデメリットを知りたいという人もいるかもしれません。

そこで今回は機能性表示食品についての概要やメリットとデメリットについての情報を紹介していきます。

「いつから気にする?機能性表示食品」

そもそも機能性表示食品とはどんなものなのか

機能性表示食品とは、科学的な根拠に基づいて健康を維持するために良い効果が表示されている食品のことを指します。機能性表示食品は人の身体に良い影響を与えてくれる食品ではありますが、大量に摂取すれば健康に関する効果が増進するというわけではありません。

過度な摂取は健康を害する可能性も考えられるので、必要な分だけ摂取する意識を持っておくのが大切です。また機能性表示食品は未成年や妊娠中の人、産後の人、授乳中の人などを対象にしている食品ではないので、これらに該当する人に良い効果が与えられるものではないという認識も持っておく必要があります。

機能性表示食品は事業者が国への届け出を行って認定された食品です。しかし、国の審査は必要ないので、国が効果を保証しているものではないと考えておいた方が良いでしょう。事業者が「人の身体にこういう良い効果がありますよ」と国に伝えているだけなので、自分の身体に良い影響が出ない場合にも文句は言えないケースが多いです。

機能性表示食品とトクホって何が違う?

機能性表示食品とトクホを同じようなものだと考えている人も多いのではないでしょうか。機能性表示食品とトクホに共通点もありますが、全く同じものではありません。機能性表示食品とトクホの共通点として挙げられるのが、「健康に関する良い効果を表示していること」です。

また「健康に関する良い効果を表示すること」ができるのは、国に対する手続きを行ったものだけであるというのも共通点だと言えます。では、何が違うのかという疑問が出てくるでしょう。機能性表示食品とトクホの違いの1つが、科学的根拠が公開されているかどうかというポイントです。

機能性表示食品は科学的な根拠が公開されていますが、トクホの場合は科学的な根拠が公開されていません。機能性表示食品とトクホには国の審査に関する違いもあります。機能性表示食品の場合は国の審査は必要なく、事業者が国に申告することで機能性表示食品として販売されることになります。

それに対してトクホは国の審査が必要になるため、国の審査をクリアできなければトクホに指定された食品として売り出すことができません。機能性表示食品としての販売を目指している場合は、販売予定日の60日前までに国への届け出を行う必要があります。

身体への良い効果って具体的に何?

機能性表示食品の身体への良い効果って、具体的に何なのかという疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。例えば体脂肪に関する効果を記載していることがあります。体脂肪を減らす効果を科学的な根拠に基づいて記載しているので、そのような効果が記載されている機能性表示食品を摂取していれば体脂肪を減らすサポートが受けられる可能性が高いです。

血糖値の上昇を抑える効果をアピールしているものもあるでしょう。血糖値が上がらないわけではなく、血糖値の上昇が緩やかになりやすいケースや今までよりも血糖値が上がりにくくなるというメリットが得られると考えておくと良いと言えます。

血圧を下げられるものもあります。血圧の高い人は、なかなか血圧を下げられずに悩んでいるかもしれません。それでも薬には頼りたくないという人は血圧を下げられるという効果をアピールしている機能性表示食品を選ぶのが良いでしょう。

下痢や便秘で悩む人は腸内環境を整えてくれる機能性表示食品を選ぶのが好ましいです。他にもストレスや疲労感を軽減してくれるというメリットが得られる機能性表示食品や、記憶力を維持するという効果が期待できる機能性表示食品もあります。

これらのメリットを得たい場合は、継続的に機能性表示食品を摂取した方が良いと考えられます。

事業者側のデメリットとは?表現の手段がパッケージ表示に限定される

科学的な根拠が証明されたことで機能性表示食品としての出品を考える人もいるでしょう。その機能性表示食品を多くの人に食べてもらいたいと考えた場合は、広告やホームページへの掲載で消費者に強いアピールを行いたくなるものですよね。

しかし、機能性表示食品の届け出が受理されたとしても、その表現を使用できるのはパッケージ表示に限定されています。これが機能性表示食品のデメリットです。広告やホームページで誇大表現を行ってしまうと、健康増進法や景品表示法といったものに触れてしまうことが懸念されます。

このような機能性表示食品の落とし穴に落ちてしまう前に外部の専門家との連携を取り、法律に関するケアリングを行っておくことが重要になるでしょう。ここでしっかりと法律のケアリングを行っておくことで、経済的な損害や事業運営への大きな損害を回避しやすくなります。

消費者のデメリットってある?

機能性表示食品の摂取が人の身体に良い影響を及ぼすのであれば、消費者にはデメリットがないのではないかと考えてしまう人もいるでしょう。しかし、デメリットも存在します。例えば機能性表示食品は他の食品よりも販売価格が高めに設定されていることが多いので、同じ食品でも割高になっていることが多いです。

金銭的な余裕がない人にとっては、その出費が生活に影響を及ぼす可能性もあります。また機能性表示食品は継続的に摂取しなければ効果が得られないものもあるでしょう。そうなれば他の食品を買うよりも経済的なダメージが大きくなります。

機能性表示食品を継続的に摂取しなければならない場合は、ずっと同じ味の食べ物を食べなければならない可能性も考えられるでしょう。そうなれば味に飽きてしまうこともあるので、結果的に機能性表示食品の効果が得られないという状況が生まれてしまうこともあります。

機能性表示食品を食べて健康を維持しよう

健康に関する意識が高い人の中には、運動ばかりに集中している人もいるかもしれません。しかし、食品の摂取でも健康は維持できるので、運動と同じくらい食品選びにも意識を向けるのが良いと考えられます。身体の機能が低下していると感じている人は、その部位をサポートしてくれる機能性表示食品を選んで摂取してみましょう。

継続的に摂取すれば状態が上向くかもしれませんよ。